誰でもない私には
美しい歌が必要だわ
どこまでも続く青が包む
目を明けるまでは。
鈍く鳴る頭
裏切りのランドセル
開いた股に金に輝く色欲の笑み
そこを通して お嬢さん
ギロチンは置いといて
雁字搦めの鎖でも
かじかんだ手でも
赤いしぶきを上げても
染み込んだ黒なら勝手に腐(と)けてく
特別な下心はまた
誰かにとっての正義なの
私の存在に意味があるの
この地球(ほし)が塵になっても
枯れ果てていく頭(みどり)
恍惚の漂流行
閉じた心に銀に燻さる大海に羽
そこを通して お嬢さん
ギラついて離れないで
笑う門には福きたる
腕が折れても
足が折れても
折れない心がお前を嘲笑う
練り歩く赤い道をすすり上げては睨んでく
そこを通して お嬢さん
ギラついて離れないで
笑う門には福きたる
腕が折れても
足が折れても
折れない心がお前を嘲笑う
壊して お嬢さん
僕はずっとここにいる
エゴの塊に今すぐ堕ちやがれ
夢の外へ
青く塗りつぶせ
誰でもないお前の世界だ。