ただ 街を歩く それだけで
月の雲にも 髪を通る風にも
ずっと 想ってたんだ 握りしめて
消えないように 忘れないように
隠さなくていいことなのに
隠してしまう
言葉にするのが怖くて
曲げて隠す 歌にした。
たくさんの理由を並べてみたけれど
どれも伝わらないような気がして
『…会いたい。』
それ以上も以下もない。
言うよ 壊れてしまうかもしれない…
『あなたが好きなんだ。』
そっと 息を吹きかけて 手にすると
落ちないように 破れないように
重くなってしまうから
また離れていきそうだから
言葉にするのをやめて
曲げて好きな 歌にした。
たくさんの理由を並べてみたけれど
どれも振り向いてくれそうにないから
『…会いたい。』
それ以上も以下もない。
待つよ 濡れた睫を撫でるときを
『あなたが好きなんだ。』
言うよ 消えて壊れる前に どうしようもなく
『あなたが好きなんだ。』