腕を組んで歩くバージンロード
洗濯物も一緒にされるのもあんなに毛嫌いしてたのに
怖かった眉もいつのまにか
大きかった背中も小さくなって
…こんなに厚かったんだなぁ。
あと何度一緒に食べられるのかな?
数えるほどしか会えなくなってくるんだろうな。
きっと何度も言ってるんだけど、ちゃんと届いているのかな
心を込めてありがとう
手を結ぶ躊躇う汗
「よろしく」と強くなりすぎる瞳ににやけちゃう
震えた声で拍手の中
応える言葉が目尻まで丸くさせて
…こんなに優しかったんだなぁ。
あと何度一緒に映画見られるのかなぁ。
今まで数えきれないほど一緒にいたんだな。
きっともうそんなに呼びかけることもないだろうから
ちゃんと振り向いて 「お父さん」
小さく厚い腕から
大きく震える腕に渡し行く私の心は、
離れていくんじゃなくて
変わるんでもなくて
いつも一緒にいるから。
あと何度一緒に話せるのかな?
数え切れないほどくれた言葉も覚えてないな。
どんな言葉よりもやっぱり増えた皺の変わらない笑うその顔が
お父さん 大好きだよ